法人でウォーターサーバーを導入するとき、「月にどれくらいの水を消費するのか」を正しく見積もっておくのは非常に大切です。多すぎれば余ってコストが膨らみ、少なすぎれば途中で足りなくなります。
この記事では、オフィス規模別の月間消費量の目安と、自社に合った適正量をシミュレーションする方法を紹介します。

ウォーターサーバーの月間消費量を決める基本式
業務用ウォーターサーバーの月間消費量は、次のシンプルな式で計算できます。
月間消費量 = 1人あたりの1日の使用量 x 従業員数 x 月間営業日数
1人あたりの1日の使用量は約200〜400mlが目安です。職場ではコップ1〜2杯分の水を飲む人が多く、コーヒーやお茶にお湯を使う分を含めると400ml程度になります。
計算例(従業員10人・月20営業日の場合)
1人あたり400ml x 10人 x 20日 = 80リットル/月。12リットルボトルなら約7本分です。実際には来客の分も加味して、10〜15%ほど上乗せしておくと安心です。
オフィス規模別の消費量目安
ダイオーズ社の調査や各メーカーの目安データをもとに、規模別の消費量をまとめました。
| 従業員数 | 月間消費量の目安 | 12Lボトル換算 |
|---|---|---|
| 5人 | 約40〜50L | 4〜5本 |
| 10人 | 約80〜100L | 7〜9本 |
| 20人 | 約150〜200L | 13〜17本 |
| 50人 | 約400〜500L | 34〜42本 |
| 100人 | 約800〜1,000L | 67〜84本 |

消費量を左右する要因
季節による変動
夏場は冬場の1.3〜1.5倍の消費量になるのが一般的です。冷水の利用が増えるだけでなく、熱中症対策としてこまめに水分補給する意識が高まるためです。冬場はお湯でコーヒーやスープを作る機会が増える一方、冷水の消費は減ります。
業種・業態による差
外回りが多い営業部門ではオフィスでの消費は少なめ、コールセンターや内勤中心の部署では多めになります。飲食店や美容サロンなど来客が多い業態では、従業員分に加えてお客様の分も計算に入れる必要があります。
設置場所の数
フロアごとや部署ごとにサーバーを設置している場合、アクセスのしやすさに比例して消費量が増える傾向があります。
宅配水タイプの場合、多くのメーカーに「月間最低注文量(ノルマ)」があります。消費量がノルマを下回ると余りが発生するため、実際の消費ペースをシミュレーションしてから契約しましょう。
ノルマの都合でボトルが積み上がる月もあります。給湯室の限られたスペースに置くなら、縦に重ねられるボトルラックを1つ用意しておくと、床置きより通路を圧迫せずに済みます。
消費量タイプ別のおすすめサーバー選び
月100L以下(少量タイプ)
5〜10人規模のオフィスなら、宅配水タイプが管理しやすくておすすめです。ボトルの注文本数で調整がきくので、無駄なくコントロールできます。
月100〜300L(中量タイプ)
20〜30人規模では、浄水型サーバーが経済的です。水道水をフィルターでろ過するため、使い放題で定額。ボトルの保管場所も不要です。
月300L以上(大量タイプ)
50人以上の大規模オフィスでは、水道直結型の大容量モデルが候補に入ります。ボトル交換の手間がなく、大人数でも安定して供給できます。

消費量を正確に把握するためのコツ
- 導入後1か月目は消費量を記録し、2か月目以降の注文量に反映する
- 季節ごとに消費ペースを見直す(夏前・冬前がタイミング)
- 来客が多い月はあらかじめ多めに発注する
- ボトルの在庫管理担当を決めておく
宅配水タイプのノルマと消費量の関係
宅配水タイプのウォーターサーバーには、多くのメーカーで月間最低注文量(ノルマ)が設定されています。このノルマと実際の消費量が合っていないと、水が余って保管場所に困るか、逆に足りなくて追加注文を繰り返すことになります。
主要メーカーのノルマ一覧
| メーカー | 月間ノルマ | スキップ可否 |
|---|---|---|
| プレミアムウォーター | 12L×2本(24L) | 最大2か月連続まで可 |
| コスモウォーター | 12L×2本(24L) | 2か月連続でスキップ可 |
| フレシャス | 7.2L×4パック(28.8L) | 2か月連続で休止可 |
| クリクラ | ノルマなし | 不要 |
| アクアクララ | ノルマなし | 不要 |
消費量が月24L以下になりそうなオフィスでは、ノルマなしのメーカーを選ぶか、浄水型に切り替えることで無駄なコストを抑えられます。
クリクラ:上の表のとおりノルマがないため、月の消費量が読みきれない段階でも水が余りません。使った分だけ注文すればいいので、繁忙期と閑散期で人の出入りが変わる職場とは特に相性がよいタイプです。水はRO水にミネラルを加えたもので、全国に対応している王道のサーバー。無料お試しが用意されているので、実際の消費ペースを測ってから本契約に進むという進め方もできます。
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コスモウォーター:ノルマは12L×2本ですが、2か月連続でスキップできるため、消費が落ち込む月があっても調整がききます。注目したいのはボトルを足元にセットする構造で、12kgのボトルを胸の高さまで持ち上げずに交換できます。消費量が多いオフィスほど交換回数も増えるので、この差は担当者の負担にそのまま効いてきます。天然水は3つの産地から選べて、月額は4,104円〜です。
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浄水型サーバーなら消費量を気にしなくていい
消費量の見積もりが面倒、あるいは季節によって大きく変動するオフィスには、浄水型(水道直結型・補充型)のサーバーがおすすめです。月額定額制なので、どれだけ使っても料金は変わりません。
浄水型のメリットは次のとおりです。
- 月額定額制(3,300〜4,400円程度)で使い放題
- ボトルの保管スペースが不要
- 注文・配送のスケジュール管理が不要
- ゴミ(空ボトル)が出ない
ただし、浄水型は水道水をフィルターで浄水する仕組みのため、天然水の味わいにこだわる方には物足りない可能性があります。味よりも利便性とコスパを重視する法人に向いています。
日常の飲用は浄水型でまかない、来客に出す分だけ市販の天然水を用意する、という併用のしかたもあります。2Lのケース買いなら来客用のストックとしても管理しやすいです。
消費量の実測方法
ボトル本数で記録する(宅配水タイプ)
最も簡単な方法は、月初と月末のボトル在庫数を記録することです。1か月間に消費した本数×12リットルで月間消費量がわかります。消費が少ない月(年末年始や大型連休)と多い月(夏場)のデータを数か月分蓄積すると、年間を通じた適正注文量が見えてきます。
給水口のカウンターを使う
一部のサーバーには給水量を計測する機能が付いています。そうしたモデルであれば、週単位・月単位でリアルタイムに消費量を把握できるため、より精度の高い見積もりが可能です。
浄水型の場合は水道メーターで確認
浄水型の場合、サーバー専用のメーターはありませんが、導入前後の水道使用量の差を見ることで大まかな消費量を推定できます。月の水道料金が微増する程度であれば、ボトル代を考えるとトータルでは安くなるケースがほとんどです。


消費量が多すぎて困るときの対策
「思った以上に水の消費量が多くてコストが膨らんでいる」というケースも珍しくありません。そんなときの対策をいくつか紹介します。
浄水型への切り替え
月間消費量が150リットルを超えるなら、宅配水タイプよりも浄水型に切り替えた方が大幅にコストダウンできます。例えば12L×12本(144L)を宅配水で注文すると月15,000円以上かかりますが、浄水型なら月額3,300〜4,400円です。
マイカップ・マイボトルの推奨
使い捨て紙コップを設置しているオフィスでは、紙コップの消費とともに水の消費も増えがちです。マイカップやマイボトルを推奨することで、無駄な水の使用を減らせます。環境への配慮にもなるため、SDGsの取り組みとしてもアピールできます。
マイボトルを配る形で導入する会社もあります。真空断熱のタンブラーなら夏は冷たいまま、冬は温かいまま保てるので、席を立つ回数が減って業務の中断も少なくなります。
サーバーの設置場所を見直す
サーバーが目立つ場所にあると、必要以上に利用されることがあります。極端に消費量を減らしたい場合は、設置場所を少しアクセスしにくい場所に移すという方法もあります。ただし、従業員の水分補給を妨げないようバランスを取ることが大切です。
来客の多いオフィスの消費量シミュレーション
従業員の消費量に加えて、来客の水分提供量も見積もりに入れる必要があるオフィスは多いです。特に不動産会社・美容サロン・クリニック・法律事務所など、日常的にお客様が来訪する業種では来客分の消費が無視できません。
来客1人あたりの消費量目安
来客にコップ1杯の水やお茶を提供する場合、1人あたり約200〜300mlが目安です。1日の来客数が10人の場合、月20営業日として40〜60リットルが追加で必要になります。
来客分を含めた計算例
従業員15人(1人400ml)+来客10人/日(1人250ml)の場合:
- 従業員分:400ml x 15人 x 20日 = 120L
- 来客分:250ml x 10人 x 20日 = 50L
- 合計:月間170L(12Lボトル約14本分)
季節変動(夏場1.3倍)を加味すると、夏のピーク時には月間220L前後になる可能性があります。この規模になると浄水型サーバーの方がコスト的に有利です。


ボトルの在庫管理で気をつけたいこと
宅配水タイプの場合、ボトルの在庫管理が運用のカギを握ります。在庫切れで水が飲めない状態は従業員の満足度低下に直結するため、以下のポイントを押さえましょう。
- 最低でも予備2本分のストックを常に確保する
- 在庫チェックは週1回のルーティンにする
- 配送リードタイム(注文から届くまでの日数)を把握する
- 長期休暇前は多めに注文しておく
- ボトルの保管場所は直射日光が当たらない涼しい場所にする
消費量の見積もりを誤ったときのリカバリー
「導入してみたら想定よりも消費が少なかった」「逆に多すぎてすぐにボトルがなくなる」というケースは珍しくありません。宅配水タイプであれば、多くのメーカーで配送頻度や注文本数の変更がマイページから簡単にできます。消費量が安定するまでの最初の2〜3か月は、柔軟に調整できるプランを選んでおくのが賢明です。
また、季節の変わり目に消費量が急増した場合は、臨時で追加注文が可能なメーカーを選ぶと安心です。追加注文の翌日に届く「翌日配送対応」のメーカーもあるため、急なニーズにも対応できます。
まとめ
ウォーターサーバーの月間消費量は、「1人あたり200〜400ml x 人数 x 営業日数」で大まかに算出できます。季節や業種による変動を見込んで10〜15%の余裕を持たせるのがポイントです。
消費量に応じて宅配水タイプか浄水型かを選び、導入初月に実測データを取って調整していけば、ムダなく快適に活用できます。



